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タイの首都はバンコク?クルンテープ?正式名称と歴史の謎を解明!

  • 執筆者の写真: プーム
    プーム
  • 1 日前
  • 読了時間: 6分
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「タイの首都ってバンコクじゃないの?」

「最近、首都の名前が変わったって本当?」

「クルンテープマハーナコーンって何?」


タイ旅行を計画している方や、タイの文化に興味がある方なら、一度はこんな疑問を抱いたことがあるかもしれません。

特に2022年にタイ政府が首都の呼称変更を発表して以来、情報が錯綜し、「結局、タイの首都はどこなの?」と混乱している方も多いのではないでしょうか。


ご安心ください。この記事を読めば、タイの首都に関する全ての謎が解け、より深くタイの文化を理解することができます。


この記事では、タイ現地での生活経験が豊富な筆者が、2025年の最新情報をもとに、タイの首都バンコクの正式名称、その驚くべき長さと意味、そして首都が歩んできた波乱万丈の歴史を、誰にでも分かりやすく徹底解説します。


この記事を読めば、あなたもきっとタイの奥深い魅力に引き込まれるはずです。


結論:タイの首都は「バンコク」で正しい!でも実は…

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まず結論からお伝えすると、2025年現在、日本人がタイの首都を「バンコク」と呼ぶのは全く間違いではありません。 これまで通り、旅行の計画や会話で「バンコク」という言葉を安心して使ってください。


では、なぜ混乱が生じているのでしょうか。それは、タイの人々が自国の首都を「バンコク」とは呼ばず、「クルンテープ(Krung Thep)」と呼んでいるからです。そして、この「クルンテープ」は、実はギネス世界記録にも認定されている、とてつもなく長い正式名称の略称なのです。


2022年の政府発表は、このタイ語の正式名称「クルンテープ・マハーナコーン」を公的な英語表記の第一候補とし、「バンコク」は括弧書きで併記するというものでした。

これは、あくまでタイ国内での呼称を国際的にも周知させたいという意図であり、外国人が「バンコク」と呼ぶことを否定するものではありません。



世界一長い首都名!「クルンテープ・マハーナコーン」の全貌

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タイの首都の正式名称は、単なる地名ではなく、一つの詩のような美しい言葉で構成されています。その長さはなんと168文字。これは「世界で最も長い地名」としてギネス世界記録に認定されています。


正式名称とその意味

あまりの長さに驚かれるかもしれませんが、ここではその全文と日本語訳をご紹介します。この名前には、ラーマ1世が新しい首都に込めた壮大な理想と祈りが表現されています。

項目

内容

正式名称

クルンテープ・マハナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット

タイ語表記

กรุงเทพมหานคร อมรรัตนโกสินทร์ มหินทรายุธยา มหาดิลกภพ นพรัตนราชธานีบุรีรมย์ อุดมราชนิเวศน์มหาสถาน อมรพิมานอวตารสถิต สักกะทัตติยะวิษณุกรรมประสิทธิ์

日本語訳

天使の都 雄大な都城 帝釈天の不壊の宝玉 帝釈天の戦争なき平和な都 偉大にして最高の土地 九種の宝玉の如き心楽しき都 数々の大王宮に富み 神が権化して住みたもう 帝釈天が建築神ヴィシュカルマをして造り終えられし都

タイの子供たちは、この長い正式名称を歌で覚えるそうです。もしタイ人の友人ができたら、歌ってもらうと面白いかもしれませんね。


なぜ「バンコク」と呼ばれるようになったのか?

タイ人が「クルンテープ」と呼ぶのに、なぜ外国では「バンコク」が定着したのでしょうか。その由来は、チャオプラヤー川のほとりにあった小さな村の名前にあります。

「バンコク」とは、もともと「バーン・マコーク(Bang Makok)」、つまり「オリーブ(または野生のプラム)の村」を意味する言葉でした。

18世紀、外国との交易がこの地で行われていたため、西洋の商人や船乗りたちの間で、この村の名前が首都全体を指す言葉として広まっていったのです。


首都の変遷:アユタヤからバンコクへ、波乱の歴史

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現在のバンコクが首都となるまで、タイの都は何度か移転を繰り返してきました。その歴史を知ることで、タイという国への理解がさらに深まります。


栄華を極めた「アユタヤ王朝」

1351年から417年もの長きにわたり、タイの中心として栄えたのがアユタヤです。国際貿易港として繁栄し、壮麗な寺院や王宮が立ち並ぶ大都市でしたが、1767年に隣国ビルマ(現ミャンマー)の侵攻によって徹底的に破壊され、王朝は滅亡しました。

短命の王都「トンブリー王朝」

アユタヤ陥落後、英雄タークシン王がビルマ軍を撃退し、チャオプラヤー川西岸のトンブリーに新たな都を築きました。しかし、このトンブリー王朝はわずか15年で終わりを告げます。

現在に続く「チャクリー王朝」とバンコク遷都

1782年、タークシン王の後を継いだラーマ1世は、チャクリー王朝を開き、チャオプラヤー川を挟んでトンブリーの対岸にあたる現在の場所へ首都を移しました。これが「バンコク(クルンテープ)」の始まりです。川の東岸は防衛上有利であり、広大な土地があったことから、アユタヤの栄光を再現する新たな都を築くのに最適な場所と考えられたのです。



タイの首都に関するよくある質問(FAQ)

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  • タイの首都は本当に移転するのですか?

    2025年現在、首都をバンコクから他の都市へ完全に移転するという具体的な公式計画はありません。過去に洪水対策や交通渋滞の緩和を目的として首都機能の一部を移転する案が議論されたことはありますが、実現には至っていません。

  • タイ人に「バンコク」と言っても通じますか?

    はい、通じます。特に観光客が多く訪れる場所や、ホテル、空港、タクシーなどでは、「バンコク」という名称は広く理解されています。しかし、もし「クルンテープ」と言えれば、タイ人はとても親近感を覚えてくれるでしょう。

  • なぜ2022年に首都の呼称変更が話題になったのですか?

    タイの王立学士院が、首都の公的な英語表記を「Krung Thep Maha Nakhon (Bangkok)」と変更することを提案し、内閣が承認したためです。これは、タイ語の正式名称を国際的に広めたいという意図があり、外国人が「バンコク」を使うことを禁止するものではありません。

  • バンコクの正式名称を覚える必要はありますか?

    旅行者が覚える必要は全くありません。ただ、その長さと意味を知っておくと、タイの歴史や文化に対する理解が深まり、旅の雑学として面白いでしょう。最初の「クルンテープ・マハーナコーン」だけでも覚えておくと、タイ人との会話のきっかけになるかもしれません。

  • 以前の首都だったアユタヤやトンブリーには行けますか?

    はい、どちらも人気の観光地です。アユタヤはバンコクから日帰りツアーで行くのが一般的で、数多くの壮大な遺跡を見ることができます。トンブリーは現在バンコクの一部となっており、チャオプラヤー川を挟んで王宮の対岸に位置するワット・アルン(暁の寺)などが有名です。


まとめ

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今回は、タイの首都バンコクにまつわる名前の謎と、その歴史的背景について詳しく解説しました。


  • タイの首都は「バンコク」でOK!タイ人は「クルンテープ」と呼ぶ。

  • 正式名称は168文字もあり、世界一長い地名としてギネス記録に認定されている。

  • 「バンコク」は川沿いの村の名前が由来で、外国人が使う呼称。

  • 首都は「アユタヤ」→「トンブリー」→「バンコク」と移転してきた歴史がある。

  • 2025年現在、首都移転の具体的な計画はない。


単なる地名だと思っていた「バンコク」に、これほど壮大な物語が隠されていたことに驚かれたのではないでしょうか。次にタイを訪れる際は、ぜひ「クルンテープ」という呼び名を心に留めてみてください。きっと、街の風景がいつもとは少し違って見えるはずです。


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